記憶が正しければ初めてカメラを手にして撮ったのは6歳、家族で熱海に旅行に行ったときだった。
レンズシャッター式35mm中級カメラ『キヤノネット』
フィルムカメラでAFは無い時代だからピント合わせはマニュアルフォーカス。子供心に岩石のように重いカメラだったのを覚えている。もしかするとその時に写真に目覚めたのかもしれない。
親父は機械好きなわけでもなかったが若い頃は遊び人だったのだろう、カメラや8mmビデオなどその時代では珍しものをよく買っていたようだ。
遠足やら運動会やら、このキヤノネットでたくさん撮ってくれた。カラーフィルムも出だしだったがいち早く使っていた。
レンズにカビが生えてしまったが、いつかは直してこのカメラで親父を撮ってやろうと思っていた。
残念ながらその夢は叶わぬものとなってしまったが、6歳の時に撮ったお袋とのツーショットをコピーして棺に納めてあげた。
父30歳、母27歳。
二人ともいい笑顔してる。
家族で行った熱海旅行。なんだか昨日のことのような気がする。
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