新しい陶器を買った。いい器で食事を頂くというのは人間に許された特権であり、心を豊かにしてくれることだと思う。なかでも和食器の陶器は磁器に比べて、日本人の感性に響き、どこか懐かしい想い出を呼び起こされるような感銘を与えてくれる。
とはいえ、ウンチクを語るほど陶器の知識は全く無く、第一印象と直感だけで選んでいるのだけど、お気に入りの器や湯呑みで食事をすればグンと幸せな気分になれる。100円の食器なら気兼ねなく使えて便利だが、どこか味気ない。せっかくの美味しい食べ物もなんか残念な味になってしまう。100円食器が悪いとは言わないが、毎日使うものだからこそ少しの贅沢をしたい。
伊賀焼きの皿と湯呑。吸い込まれそうな緑色のビードロ釉(ゆう)が魅力的。そして裏側は表面の『静』に対して躍動感あふれる情熱を感じる『動』の世界。
新学(あたらし まなぶ)という作家さんのもの。表裏の表情の違いも陶器の魅力だ。裏底まで一寸の隙もなく語りかけてくる表情は、実用品と呼ぶにはもったいない程の魅力を感じる。
作り手が見えるというのもまた楽しい。何でも大量生産、海外生産のなか、一つ一つ手作りで丹念に焼き、二つとして同じものがないというのは、所有欲も実に満足させてくれる。メイド・イン・ジャパンというものが少なくなるなか、伝統を継承しながら新たな創作にチャレンジする陶芸家の夢をお裾分けしてしてもらい、それを肴に酒を飲むというのも悪くない。
3 Comments
写真とコメントを拝見して、実家にあった、趣味で陶器を作っていた母の友人から頂いた陶器のお皿を「このお皿で食べると、パスタがおいしいから」と、結婚して家を出る時に弟がわざわざ持って行ったのを思い出しました。
作者の方は、残念ながら故人となってしまわれましたが、そのお皿は、今でも弟宅で大切に使われています。
手捏ねの味がある、森のような緑色の釉薬がかかっているお皿でしたね。
久しぶりに、陶器が買いたくなりました。
ブログに書いたように私も先週益子へ行ったのですが、
益子焼も見てるといろいろ欲しくなってしまいます。
でも今まで行く度に夫婦で買っていたので、戸棚の中がいっぱいです。
使わないのも出てきてしまうし、飾るスペースも無い。
それで今回、食器や湯呑み等は買わずに帰りました。
我が家には陶器の食器が多いです
磁器よりも温かみがあるような気がします
重いものが多いですけど