今度は、オリンパスPEN E-P1にマウントアダプターを付けて、戦前のライカのレンズ、ヘクトールで試し撮りをしてみる。
1938年製。70年も前のレンズだ。自分よりずっと長生きしているレンズを、今年生まれたばかりの最新のデジカメに装着。でも不思議なくらいに違和感がない。時代背景を無視するような白いボディーもどことなくミッドセンチュリーな感じで悪くない。
Leitz Hektor 28mm 1:6.3。F値は6.3と今どきのレンズでは信じられないくらいに暗い。でも、あえて日が暮れる間際の時間帯で試してみる。当然モノクロフィルム時代のレンズなのでE-P1もモノクロ設定で階調をテストしてみよう。
ISO800で撮ったのでさすがに画質は多少荒れているが、どうだろうグレースケールは奇麗に出ていると思う。
PEN E-P1のアートフィルターという設定の中に『ラフモノクローム』というのがあり、コントラストが極端に高く荒れた処理をするフィルターだが、やはりモノクロームは奇麗なグレースケールがあるほうが好きだな。最新のレンズを使ってモノクロで撮った方が間違いなく階調も豊かだし奇麗だと思う。でも、なんというかヘクトールで撮るとカチカチしたようなトゲが無くなり柔らかく写っているように感じる。いいねぇ。
どこかの掲示板で「ライカのレンズをE-P1なんぞで焦点距離を2倍にしてとって楽しいのか」と批判的な書き込みがあったけど、楽しいね。楽しいに理屈は必要ないし、解像度を求めるのが写真の楽しみじゃないしね。
カメラを持って、パシリと写して、あぁいいな、と思えればそれでいんだよ。写真は。