もう使われなくなっているのだろう、錆び付いたコントロール部分から飛び出たローラー。よく見ると矢印の先に『SHUT』と書かれている。ダクトに付いているのできっと開閉レバーだったのだろう。
何故だか『ダメになった機械』というのは哀愁をそそられる。錆び付いたボルトや、錆びて朽ちてしまったような大型機械。現役時代の『機能』や『性能』はすべて無くなり、そこにあるのは屍のような鉄くず。なのに、なにか感情をおもって訴えてくるような佇まいを感じる。
鉄というのは実に趣のある物質だと思う。古くなったプラスチックやビニールにはなんの感情も動かないが、鉄を含め金属というのはじつに男心をくすぐる魔力をもってるような気がする。クルマやバイクのエンジンを見ているだけでホっとする男は多いと思う。銃やナイフにパワーを感じるのもその一つだろう。
女は石に魅力を感じ、男は金属に魅力を感じていたであろうことは太古の歴史を振り返っても明らかだ。
理由はまったく分からないが、こんな錆び付いて壊れた機械を見ていると、なにか語りかけてくるような気がする。
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5 Comments
金属は錆びますからね。
男性は錆びることへのコンプレックスがあるのかもしれません。
でも、女は本当に好きな男が表面上錆びても魅力がなくなったとは思いません。
ずっと姿を変えない石のように愛し続けることができます。
プラより金属。これ、カメラのことかなと思います。金属ボディのカメラはグッときます。
うんうん、分かります。
哀愁を帯びた背中のようで、塗装も落ちて錆びた鉄製品には、感じる物があります。
妙に納得・・・。おもしろい♪
nobuさんに共感します
詩人ですね