物産展で買った水戸納豆を早速食べてみた。
その納豆はスーパーでよく売ってるようなスチロールの容器ではなく、昔ながらのワラの中に入ったもの。開けるときからかなりそそられる。ワラにこびりついたのを引っぺがしながら、食器に移し、かき回す。この儀式は食前の様式美ともいえるほど、古典で優雅だ。
「おおっ凄い粘り」おかめ納豆と全然違う。「そういえば昔はみんなこうだったんだよなぁ」と思いながらさらに辛をいれ掻き回す。発酵した実にいい香りが漂う。きっと納豆嫌いの人だったらその場から逃げ出すことだろう。
ご飯につけず、まずはそのまま一口食す。「う〜ん、実にうまい」
最近の納豆が味がどんどんソフトになって行く中で、こんな昔ながらの味は実に貴重だ。うちのお袋が茨城出身なので、物心ついたころから冷蔵庫のなかにはいつも納豆が入っていた。小腹が空くと納豆をよく食べていた。
最近は食事は外食かコンビニの弁当ばかり。当然納豆弁当などなく、実家では毎日のように食べていた納豆も、定食屋の追加オーダーでしか食べられなくなってしまった・・・・・・。
濃い味の水戸納豆を食べながら、大量生産されてる食べ物って、結局はなんの感動も生まないものだと改めて思った。やはり食は文化です。
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