2009年1月公開の『007/慰めの報酬 Quantum of Solace』の試写会に行ってきた。ダニエル・クレイグ版ジェームス・ボンド二作目であり、前作『カジノ・ロワイヤル』の続編にあたる。
話は前作『カジノ・ロワイヤル』の1時間後という設定から始まる。オープニングでいきなりアストン・マーティンDBSとアルファ ロメオ159の壮絶なカーチェスが繰り広げられる。正直この5分程のシーンだけでも大満足で、1時間くらいリピートして観ていてもきっと飽きない。
なんてったって3,500万のDBSがボロボロになりながら逃げて、数台の黒い159がマシンガン打ちながら追いかけるんだから、アストン&アルファ好きにとってはボンドガールとのベッドシーンより昇天もの。7台のDBSがこのために用意されたらしい。それだけで2億5千万、やはり007は桁が違う。それをヨダレを垂らしながら観てるだけで、オープニングタイトルが出る前にどっと疲れちまったよ。
『007/カジノ・ロワイヤル』で愛するヴェスパーを殺されたジェームズ・ボンドが、彼女を操っていたミスター・ホワイトを追い求めるうちにその裏にある悪の組織の存在を突き止めていく、という愛と復讐が葛藤する内容となっている。
・・・・のだけど、『カジノ・ロワイヤル』の内容をかなり忘れていて、「あれ〜なんだったけか?」「これ誰だったけ?」という場面が何度かあり、極めつけは悪の組織のドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)のことを「あれ?こいつはマフィアの息子で情報屋じゃなかったっけ??」って途中までずっと悩んでいたら、スピルバーグの『ミュンヘン』と完全にごっちゃになっていた。これを観ようと思っている人は、『カジノ・ロワイヤル』の復習は必須。観直してから試写会に行けば良かったとちょっと後悔。
007に求めるものってなんだろう。アクション、カーチェイス、ウイットにとんだ台詞、武器や化学兵器、お色気・・・色々とてんこ盛りが007シリーズの特徴でもあり、そこが金太郎飴的な007らしさでもあった。
しかし、前作から子供っぽいギミックは少なくなり、本作でもクルマからミサイルが出たり消えちゃったりなんて子供騙し的なものはなく、空を駆けめくるエアーチェイスもジェット機ではなくプロペラ機だったりよりリアリティーになっている。大人が楽しめる007と呼ぶにふさわしいダニエル・クレイグ版ジェームス・ボンド。気の早い話だが次作もダニエル・クレイグで決まっているようだ。
金髪で青い目のジェームズ・ボンド。未だ違和感を感じつつも映画としては良質な作品になっていると思った。
そういえば先日バーに行ってマスターと、ジェームズ・ボンドが必ず指定する「ウォッカ・マティーニはなんの作品から登場しているのか?」という話になって盛り上がったのだけど、この作品でウォッカ・マティーニを飲み続ける理由が明らかになる?!というオマケがあって面白かった。。マスターに報告しなくちゃ。
4 Comments
Niceありがとうございました。
Niceのお礼でこちらに伺ったのですが、
どれかコメントのできる記事はないか、とウロウロし、
あ!『007慰めの報酬』がある!これなら、コメントできそうだ。
というわけで、こちらにカキコ。
しかし人によって観るところが、こんなに違うのかと
このレビューを読んで感心した次第。
そうか・・あの車・・そんなに高かったのか・・(^^;;)(笑)
>mamire さん
いやぁ〜冒頭のカーチェイスすごい迫力でした。
あまりにもカット割りが多くて目がぜんぜん追いついていけませんでした。
>Luis さん
いや、たぶん本物です。わざわざパンプレットに説明書きしてましたから(笑)
こちらもご覧ください。
http://www.007.com/blog/jp/2008/09/graham_kelly_picture_vehicle_s.php
http://www.007.com/blog/jp/2008/08/dean_bailey_driver_ultimate_ar.php
こんにちは。ボンド新作楽しみです。早くみたい!!ボンドカーは多分アメ車にアストンのカバーを乗っけたなんちゃってだと思いますよ。以前BMW-Z8のときも半分に切られちゃうシーンとかはその手法でした、と説明書きがあったと思いました。
パネライ絡みで拝見しているのですが・・・いつかボンドがパネしてたらいいな、と
使われたのって本物の車なんですか?
この車大不況の世の中で?
アメ車はいつもポンコツが使われるんですが。
さすが英国はちがいますね。
私は007って、まだ、一回も見た事がないのですが、亭主は大好きなようです。