このエルマー35mmは1940年製。1930年から1950年の間に製造された約42,500本のうちの1本だ。名玉と言われた50mmのエルマーが期間が違うとはいえ、1920年から1961年までに36万本も販売されたことと比較すると、その数の少なさがわかる。
1940年といえばナチス・ドイツがノルウェー、オランダ、ベルギー、フランスのパリを占領し、ついにロンドン空爆いわゆるバトル・オブ・ブリテンが開始された年。そんな戦争のまっただ中でライツ(ライカ)はこんなレンズをせっせと造っていたというのだからゲルマンの工業力の凄さを思い知る。
とはいえ、この時代のレンズだからコーティングはされておらず、ちょっとでも光が入るとこのとおり、すごいフレアとゴースト。それもまた味なのでもちろん不満は無いのだけど。
三菱1号館は1894年に建築され1968年に解体。そして2010年春に復刻再建して美術館として生まれ変わったものだそうだ。当時のデザインを忠実に守りながら復刻し東京のど真ん中に建てたことは素晴らしいことだと思う。昔のデザインを真似たなんちゃって復刻プロダクツたちとは訳が違うのだ。館内には当時の資料を展示した部屋も無料で観覧できるようになっている。
ただ、ちょっと残念なのが230万個使われた赤煉瓦が中国製だったこと。ここまでメイド・イン.チャイナが進出してきてるというのは複雑な心境。そのうち寺院や神殿の彫り物も中国から輸入なんてことになったら・・・。
そういえばホンダのスーパーカブも中国生産になってしまったようだね。自分の身の回りも中国製品だらけ。う〜ん・・・。
絞ればきりっとしたエルマーらしい絵が撮れる。
えっと、この女性の頭って・・・・。なにに見えるかはあなた次第?
Leave a reply