約2週間試乗したAlfa159。結論から言えばとても良くできたクルマで、経済状態と駐車スペースさえ許せば欲しいほどだ。ただ、Alfa164Q4やRZを手放してまでも欲しいかと問われれば、そこまでには至らない。なんというか、良くでき過ぎていてあまり面白く無い。あとサイズが大きすぎる(うちの駐車場ではトレッドがギリ)。
あくまで個人的な好みの部分になるが、ちょいと気になる点をまとめてみた。
メーターパネルの中央に鎮座する朱色のインフォメーション・サイン。いかにもドイツ車っぽくて最後まで馴染めなかった。コントロールボタンによって平均燃費やトリップメーターなどを表示させることができるのだけど、果たしてメーターパネルのど真ん中に常時点灯させておく必要があるのかと疑問に思う。159の最大のマーケットがドイツである事からドイツ人好みになるのは仕方ないにしても、せめて普段はブラックアウトしておいてもらいたいところ。ちなみにAlfa159のカタログは意図的(?)に黒く塗りつぶされているのは、デザイナーもやはり同じ気持ちだったのか(笑)
あと筆記体のAlfa RomeoのロゴマークはCIで使わなくなったはずなのに、タコメーターの中に生き残っていた。これもデザイナーの微かな抵抗か。
見た目はかっこいいアルミのインパネ。でも炎天下では眩しくて、これまた気になるところ。すこしブルーがかったシルバーの色も好みではない。オプションでブラックが選べればいいのに。
クラッチは驚くほど軽く、シフトもコキコキと入り実に優等生。久々にRZに乗ったらクラッチが壊れてるのかと思ったほど。159のオートマは乗った事がないので評価はできないけど、マニアルに限っていえば扱いやすく気持ちのいいミッションだ。ただシフトがセンターに戻ろうとする力が強く、雑に扱うと一速に入れたつもりが三速に入っていたという事が何度かあった。馴れの問題だけどもう少しストロークがあってもいいような気がした。
今Alfa75に乗っているのだけど、驚くほど軽くよく回る。20年の差は如実にあるが、75のツインスパーク・エンジンはやはりアルファ ロメオらしさがプンプンする逸品。対して現代のダイレクト・イグニッションJTSは、なんとなくアルファの思い出、といった懐かしさも感じられつつよりスムーズに洗練されたエンジンになっている。どちらが好みと問われれば、間違いなくツインスパークを選ぶだろう。ただクルマ全体といえば、159に軍配が上がる。
古いクルマと新しいクルマを乗り比べると分かるのが、現代のクルマは重すぎる。安全対策は必要でも余計なモノが多すぎる気がする。過剰なコンピューター情報。過剰な快適部品。どれもがよけいな気がする。どんなにエンジンを高性能にするよりも、軽い方がドライヴィングの楽しさはグンと増す。159があと200キロくらい軽かったら、きっと凄いクルマになるだろうな。
次回は3.2リットルに乗ってみたいと思う。では!
4 Comments
NOBUさん、
さすがにもう在庫ないと思います。
2ヶ月ほど前にディーラーに行った際、あと全国で2台くらいとか言ってましたから。
>SMOK さん
おっAlfa159が候補ですか!それはいい。ぜひアルファのヂープな世界へ!
>Kure さん
まだ在庫車あるんですね〜。
でも、一番好きなエンジンはツインカムではなくシングルカムのV6かなぁ。
特にES30のは逸品ですよね。はやく治してください(笑)
>筆記体のAlfa RomeoのロゴマークはCIで使わなくなったはずなのに…
これは知りませんでした。
でもエンジンのタペットカバー(エンジンカバー?)のロゴもまだ筆記体ですね。
そういえばV6もJTSになってしまったんですよね。
Alfa GTが最後の旧V6搭載車だったそうですが、2007年モデルからJTSになったみたいですね。2ヶ月ほど前にアルファのディーラーに行ったら、GTのV6搭載車の在庫車を強く薦められました。
これのワゴンが次期主力候補なんで気になってます。なかなか乗る機会も無いので参考になります。インテリアがアウディぽいかと思いますがドイツ車乗りとしては違和感無しです。機会があったらショールームに出かけて来ます。