時計サロンからPANERAIの新作コレクション・フェアのお知らせが届いた。ジュネーブサロンで発表された新作のエキシビションも兼ねている。どれどれ今年の新作は・・・・・
Luminor 1950 tourbillon GMT PAM00276 世界限定100本。 ¥12,568,500-
・・・・・がははは。「いち、じゅう、ひゃく・・」って数えちゃったよ。あんた12万円じゃないよ、一千二百万円よ。俺のBLACK SEALの何十倍なんでしょ。というか一千万超えてこの端数はなんなんでしょ。8,500円なんてどうでもいい金額のような気がするけど。
ところで、モノの価値とはいったいなんだろうと考える。一千万の時計は極端だが、例えば30万〜100万くらいの時計を時計サロンで買うことを想像してみる。
白い手袋をつけ仕立てのいいスーツを着た店員が物腰柔らかく簡単な時計の取り扱いの説明をしてくれている。香りのいい入れたてのコーヒーをウエーブが掛かったロングヘアーの女性が持ってきてくれる。どこの香水だろう、上品な薫りだ。コーヒーソーサーも上品な模様が奇麗に描かれ、小振りな銀のスプーンも抜かり無く輝いている。購入した時計は、時間を正確に合わせてくれた後、ラッピングに奇麗に包まれ、メーカー純正の大きめのペーパーバッグに入れてくれる。出口まで商品を持って送り出しにきてくれる。帰りしな振り返ると店員は深々と一例の後、抜かりの無い笑顔で「いつでもお気軽にお寄りください」と囁くように語りかける。・・・・・と、まあそんなパターンだろう。買った後も実に気持ちがいい。
ところが自動車はどうだろう。特に国産車。安くても100万、普通に買っても200〜300万もクルマはするのに、店内に入ると安いビニール製の応接セットに通され、サンダル履きの事務員さんが持ってくるコーヒーは使い回しのプラカップに入ったどこにでもあるベンダーの安いコーヒー。当然かき混ぜる棒も楊枝に毛の生えたようなやつだ。使い終わったカップも応接から見えるゴミ箱にあふれんばかり。営業マンは肘が汚れたキャンペーンの時に使ったジャンバーを着て、3本100円のボールペンでクルマの説明もそこそこに申込書に書き込む・・・・
30万と300万。これって反対の気がしない? 利幅がどうこうはお客には全く関係のな話で、ようは幾ら払うかが問題なわけで、クルマってなんか売り手と買い手の意識にかなり大きなズレがあるように感じるのよ。宝飾店を見習えとはいわないけど、せめて高い買い物をしたという満足感はお客に与えて欲しいな。
高い安いでなく、いかに満足できるか。商売ってそこだろうね。
Blog内キーワード検索
Categories
Archive
My Office
2 Comments
>takematy さん
ご訪問ありがとうございます。
モノの価値ってナンだろうなって思う事が最近多いです。
売る方も買う方も次のステップの成熟が必要な時期なのかなぁ。
ふらりと立ち寄りました。
良いお話しですね。
こういう心ではかる価値観がこれからは大切にされるべきと思いました。
突然のコメント失礼致しました。
ーtakematy