9.11アメリカ同時多発テロ事件のユナイテッド93便に焦点を当てたリアルドキュメントドラマ『ユナイテッド93』を観た。2006年の公開だったがその時は観る事が出来なかった。いや、観る勇気が無かった。
2001年9月11日はMUSEO ALFA ROMEOのイベントの打ち上げでスタッフと飲んでいた。二件目のロックバーに行き、大人数だったので上の階の個室に通された。BGMが流れてなかったので、置いてあったテレビを付けた。そこに出てきた映像はユナイテッド175便が世界貿易センタービルに丁度突っ込んだ時の映像だった。なにかの映画だと思った。スタッフも画面を覗き込む。
ニュースキャスターが興奮して実況を始める。そこで初めて映画ではなく事実と気がつく。スタッフも悲鳴を上げる。何度も何度も突入するシーンが繰り返し流される。呆然と全員で画面を見入る。
「戦争だ・・・」帰国子女の一人が呟いた。「たいへんだ戦争だ」別な子も呟いた。「核兵器が飛ぶぞ」誰かが呟いた。アメリカ帰りの子たちは知り合いに連絡をとらなくてはと慌てて帰る。当然打ち上げは終了して全員家路を急いだ。
それが同時多発テロだと分かったのは自宅に帰った深夜だった。そしてハイジャックされたユナイテッド93がシャンクスヴィルに墜落したニュースもその時に知る。次々に事実が明らかになる。ユナイテッド93はホワイトハウスを狙っていた。乗客がハイジャックされた機の奪回を図り団結した。乗員に日本人の大学生も乗っていた。乗員は全員死亡だった。そして世界貿易センタービルが崩壊する映像が映し出される・・・・
DVDを借りる時も躊躇した。不謹慎な言い方かもしれないが、映画のストーリーは分かっている。結末も分かっている。この映画の中で何が起こっているかも分かっている・・・。でも、観なくてはいけないような気がした。観るのがつらいが観なければいけないような気がした。
「“Let’s Roll”(さあやろうぜ)」
ハイジャッカーに反撃をした乗員たちの合図の声がいつまでもこだました。涙が止まらなかった。
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