4月にあったAlfa164によるひき逃げ事件は実は殺人事件だった。ニュースを見て驚いた。殺人事件だったとは・・・。うちの親からも「お前と同じクルマで殺人だよ!」と慌てて連絡があった。それくらいAlfa164は台数が少なく珍しいクルマでもあるのだ。
子供の頃何かの映画で強烈な印象があるクルマがあった。フロントグリルには逆三角形のエンブレム、普通のセダンに見えるがパトーカーを次々に振り切って市街地を爆走するクルマ。乗っているのは眉も動かさずに冷酷に人を殺す暗殺者だった。そのクルマがAlfa Romeoというのは大人になってから知った。
自分の中には実はAlfa Romeoは殺し屋のクルマという密かなイメージを持っていた。ニヒルでダークでストイックな殺し屋。それがまさか本当に殺しの道具として使われるとは。
4月の段階でグリーンの164ということは特定されていた。ただでさえ台数が少ない164で、さらにグリーンとなるとすぐに犯人は捕まるであろうというのが大方の見方だった。しかし、一向に捕まったという報道が無いまま月日が過ぎ、ようやく逮捕されたらひき逃げではなく計画殺人だったとは・・・・
グリーンの164と聞いた瞬間、知り合いの顔がページを捲るようにパラパラと思い浮かんだが(すまん)、幸いにも知り合いではなかった。普通に考えればそんな希少なクルマで犯行を企てればすぐにバレると思うが、殺人そのものが普通の考えではないのだから、常識ではわからない魔物の力に突き動かされて何も見えなくなってしまったのだろう。
裏を返せば164だったからこそ犯人逮捕に繋がった訳で、もし盗難車だったら迷宮入りしていたかもしれない。そう考えれば164のおかげで犯人は逮捕されたのだから、同じクルマを乗るものとして複雑な心境だが喜ぶべき事なのかもしれない。
男女関係の事情は分からないが、被害者の冥福を祈りたい。
2 Comments
>Chousuke さん
その後は事件はどうなってるんでしょうね。しかし、日本も映画の世界のような事が普通に起こるような国になってしまって恐ろしいですね。
事件当時、私の164をOHしている最中で主治医のところから程近い見慣れた風景でこのような事件が起きた事が未だに信じられないのです。何ともいえない不愉快さをきっとこの近くへ164で走っていく時、誰もが感じるだろうと思う。