100円レンタルでこんな映画を借りてきた。『ヒッチハイク Hitch-Hike (Autostop rosso sangue)』1977年のイタリア映画だ。よくこんなマニアックな映画をレンタルしてたなぁ・・・当然現在は廃盤。主演はマカロニ・ウエスタンで有名なフランコ・ネロ、そして『O嬢の物語』のコリンヌ・クレリー。クゥ〜ッ、あんたコリンヌ・クレリーだよ、どうするよ(誰も知らない?)。70年代のシルビア・クリステルと並んで脱ぎっぷりのいい女優さんとして有名だった(一部のマニアックな層に)。
イタリア映画だけど配給は米国なので英語。場面設定はネバタ州だけどちっともアメリカに見えない。ロケ地はもしかしてイタリア? まさか無いだろうとYouTubeを調べてみたら・・なんとトレーラーがアップされていた。
イタリアの記者が妻とキャンピングカーで猟をしながらアメリカを旅している最中に巻き込まれる恐怖を描いたダークな作品。
ストーリーは(結末まで書くので見ようと思ってる人はパスして)、旅の途中で親切心から乗せたヒッチハイカーの若者が、実は警官殺しの200万ドルの強盗犯だった。ピストルで脅されながらメキシコへ向け逃避行を強要される。
夜になると犯人は妻(コリンヌ・クレリー)を夫(フランコ・ネロ)が見ている前で犯し、やり遂げた後で夫を殺そうと銃を向ける。隙をついた妻はキャンピングカーの中にあった猟銃で、夫を助けるために犯人を射殺。妻は泣き崩れながら警察に届け出ようと言うが、ある考えが浮かんが夫はそれを思い留めさせる。
日が空け200万ドルと犯人の死体を乗せたままのトレーラーを妻が運転していると、バイクに乗っている暴走族に煽られ、カーブにオイルを撒かれクルマはスリップし崖下に転落してしまう。暴走族は夫の胸ポケットにあった300ドルを奪うと、怪我をしている二人を置き去りにして逃げてしまう。
意識を取り戻した夫は、200万ドルが無事である事を確認すると、瀕死の状態の妻を覗き込む。耳から血を流し「助けて」と消え入りそうな声で救いを求める妻に「大丈夫だ、このままでいろ」と呟くと、トレーラーから犯人の死体を運び出し自分が座っていた助手席に置き、ガソリンを撒き笑いながら火をつける。
200万ドルを独り占めした夫は、道端に立つと不適に笑いながら片手を上げクルマが来るのを待っのだった・・・。
当時はエマニエル夫人を筆頭にエロティック映画が大ブーム。本作品もレイプシーンがかなり話題になったけど、今見るとテレビのサスペンス・ドラマの方がよっぽどという程度。70年代って健全だったのね、と今更ながら思う。
ハリウッド映画を見慣れた人からすると、単調でだらっとしたテンポのこの作品はつまらないと思う。でも自分的には大袈裟なアクションも無く、犯人と夫婦の切れの悪い会話のテンポも、イタリア映画っぽくて好き。見終わった後になんか嫌〜な気分になるのも、なんでもハッピーエンドにしたがるアメリカ映画とは違って、逆にリアリズムを感じる。一般受けする映画ではないけど、たまにはこんな映画を観ながら嫌な気持ちになるというのもいいかも。
そういえばコリンヌ・クレリーって最近まったく聞かないなって思って調べたら、イタリアのテレビで活躍されてるそうだ。思春期の頃の映画を今こうして再び見るというのも、また映画の楽しみだね。次はO嬢の物語を借りてこよう(笑)。
5 Comments
この映画はテレビの深夜放送で見たことがあります。
特に好きな映画というわけではありませんが、今でも印象に残っています。
フランコ・ネロの悪人ぶりで終わる所などは、なかなかひねったラストだなーと思ったものです。
それに、コリンヌ・クレリーがレイプされるシーンでは、レイプシーンそのものよりも、バックに流れる音楽が煽情的で、その雰囲気だけで興奮してしまったのを覚えています(何しろまだ若かったので)。
>仲博史 さん
よろしくと言われても・・・・(笑)
ヒッチ・ハイク(ヘア無修正版)の、dvd、が、是非、欲しいです。よろしく、お願いします。どうぞ。
>mart さん
おおっ、青い体験シリーズ、ありましたねぇ〜〜。
TVのロードショーをドキドキしながら見た記憶があります。
これまたイタリア映画でしたね。レンタルにあるかなぁ(笑)
思春期に観た思い出の映画といえば、
「青い体験」のシリーズでしょう。
ラウラ・アントネッリの出てるのに限りますが・・・
あの映画もエンディングがハッピーエンドなんだかどうなんだか。。。
子供心に(中学生くらいでしたが)
大人の終わり方だと感心いたしましたものでした。