大阪に行った時のフィルムのスキャンがようやく終わった。改めて写真を見ていると、10日くらい前の事なのになんだかずいぶん昔のような気がする。
大阪周遊パスポートを買ったので電車は乗り放題。片っ端から色々な駅で降りる。天井の明かりに特徴的なランプが多かった。古い駅が多いためかレトロモダンな興味深いデザイン。蛍光灯を縦に使ったSFチックな巨大な照明。ずっと天井を見上げてたら、なにかあるのか?というように不思議がられた。天井を見上げてる乗降客など誰もいない。
徘徊していたら偶然オフィスビルの谷間で蘭学者の緒方洪庵の家に出くわした。残念ながら休館日で中には入れなかったが、当時はこの界隈はどんな街並だったのだろうか。近代ビルが建ち並ぶなか、この一画だけが時代をワープしているような不思議な感覚に陥る。
一番行ってみたかった西成方面に足を運ぶ。長屋街の中にポツンとある芝居小屋。これでもかという電線の多さ。異様なほど巨大な看板を抱えた遠くに見えるマンション。昼間から酒を飲んでいる男達。
さらに奥に入っていくと半分以上はシャッターが降りてしまった商店街。ビールの自動販売機の前では酔いつぶれたオヤジがしゃがんでいる。閉まったシャッターの前でも膝を抱えた老人がしゃがみ込んでいる。
裏寂れた商店街の骨董店に入ってみた。埃にまみれたガラクタの山。なにかひとつでも抜き出すと、山崩れのように落ちてきそうだ。視線を感じて振り返ると親子の人形がこちらを見ていた。そこだけがスポットライトを浴びているように母親の顔が浮き上がっている。久々の客を歓迎しているのだろうか、それともよそ者に警戒心を示しているのだろうか。
すっかり日も暮れ街灯に浮かび上がる街並は、また違った面影を見せてくれる。
アメリカ村にも行ってみる。渋谷とアメ横を合わせたようなミクスカルチャーな街。マネキン人形も毒々しい。ファッションセンスという言葉が無に帰す程インパクトのあるコーディネート。
キタからミナミへ横断散策。たった半日ではとても周りきれなかった大阪。今度はもっとゆっくりのんびり大阪を堪能してみたいと思う。
2 Comments
>vita子 さん
同様に地方の人が東京の写真をアップしているのを見ると、たまにびっくりする事があります。やはり視点が違うんでしょうね。
こうして見ると、、
以前に見たはずの光景が違うように見えるのは、なぜでしょうかw