クリスマス・イブである。イブと言えば80年代ノーパン喫茶で大ブレイクし日活ロマンポルノ『イヴちゃんの花びら』で鮮烈にデビューした・・・・・。
いや、話がそれた。eveとはなんだ? eveningの略らしい。日本語で言えば『クリスマス前夜』。『クリスマスの夜』ではなく『前夜』。どこから『前』という意味が出てくるのか・・・・?。もしかすると「good evening」というのは本当は『こんばんは』ではなく『昨晩は』という意味なのかもしれない・・・・。
まぁ、そんなことはどうでもいいのだけど、先日映画『マルコムX 』を観た。ずっと持っていたのだけど、なかなか観る機会が無く時間ばかり経ってしまったが、オバマが大統領に当選したことだし。
マルコムXの説明は不要だろうけど、50年代〜60年代黒人差別が蔓延しているアメリカで活躍した攻撃的な黒人開放運動の指導者(→Wikipedia)。1965年に同じ黒人に暗殺されるまでの半生を描いたドキュメンタリー・タッチの映画だ。
映画の中で、獄中で白人の牧師からキリスト教の聖書の説法を聞かされている時間にマルコムXは質問する。
「使徒たちの肌の色は?」
「肌の色は・・・・明らかではない・・・」
「ヘブライ人だろ?」
「そうだ」
「イエスもヘブライ人だろ?」
「・・それで質問は?」
「肌の色は?」
「だから、それは明らかではない」
「イエスが白人という証拠もないわけだ」
「ちょっと待て、神は白人だ、見ろ」と壁にかかったキリストの肖像画を指差す。
「あの絵はそうだが、実際は?」
「・・・・・」
「刑務所や教会に掛けられている絵は歴史的に間違っている」
「・・・・・」
「彼が生まれた地域の人間は肌が黒いはずだ」
「・・・・・」
「その証拠に_ヨハネ黙示録第一章第14節に”イエスの神は羊毛状で足の色は真鍮色(黄銅色)”と」
「・・・・何を言いたい」
「あんたに証拠を示しただけさ・・・・・イエスは白人ではないということを」
このシーンがアメリカの根源を物語っている気がした。今のアメリカにどれだけ白人至上主義が残ってるか分からないが、白人はモンゴロイドやネグロイドより優れているという意識は今でも強いことは容易に想像できる。人種差別の奥深さに驚きながらも、病んだアメリカが有色人種を大統領に選んだことは想像以上に歴史的なことだろう。
クリスマス。キリストが白人でも黒人でも、日本人にとってはどうでもいいことだけど、白人にとって絶対神であるキリストが『茶褐色の肌』であることは許せないんだろうね。そういわれてみれば、他の使徒たちは肌が焦げ茶でも、マリアとイエスは妙に肌が白く青い目の絵が多い。
イブと言えばサンタクロース。サンタも起源は小アジアの司祭らしい。ということはサンタも我々が想像する真っ白の肌のおデブちゃんではなく、本当はビンラディンのような顔色の悪いおっさんだったのかのしれない・・・・・。
・・・・・すまん、イブの日に夢を壊すような話で。
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