ベランダのメジロを撮っていて、ふと鏡を見るとレンズが面白い色で発光していた。ということで鏡に向かって一枚。デジカメはほんと便利だけど、どこか味気ない。別にフィルム崇拝主義者じゃないし、アナログが全てとも思わない。でも、なんかホッとしないというか、発泡酒をビールだと言い聞かせながら飲んでるような・・・そんな感じ。
フィルムで撮っても結局はスキャンしてデジタルにして使ってるわけだから、結果的にはデジカメだって大差ない。特に最近のデジカメはトイカメラモードやブローニサイズや、はたまたカラーフィルターをわざわざ付けなくても疑似フィルターだのアナログカメラっぽい演出がいくらでもできる。どっちがデジタルでどっちがアナログか分からない状態だ。
デジカメも好きだし、たくさん買い替えてるけど何か物足りない・・・。なんだろう?
たぶんプロダクトとしての魅力が感じられないというのが一番の理由。なんで一眼ってみな真っ黒ボディーなんだろう。それもみな同じ形で。パナが最近カラーボディーを出したけどどうもイマイチ。
ソフトクリームのようなホワイトや、血のようなレッドや、ランボルギー二のようなイエローのカメラがあってもいいと思う。本当の意味でのトイカメラのような一眼デジカメなんてあったら面白いと思う。勿論デザインも個性的でね。
レンズが黒いから必然的にボディーも黒くなるという人もいるけど、半年ごとにモデルチェンジするくらいなら、売りきりでいいから黒以外のレンズを限定で出したってバチは当たらないだろう。
E-3もE-410も大好きなデジカメだけど、インテリアとして飾って置こうという気にはならないし、ましてや抱いて寝ようなんてまったく思わない。写真機というより家電の一種くらいに位置づけだったりする。
ベビーローライとか見てると不必要までに凝った造形と、誰にも似ていないカラーリングに、ついつい頬ずりしたくなる。
1957年のドイツ製。今から52年前のカメラ。ベビーというペットネームの意に反してグランドマザーくらいの年齢だ。フィルムはベスト判といって現在国内では製造されてない。世界でも1〜2社しか作っていない。輸入した奴を買うと1本1,000円近くする。それでもって12枚しか撮れない。現像代まで入れて経費換算すると恐ろしいカメラなのだ。
気軽に一枚、なんて余裕はない。一枚撮るたびに缶ビールが一本消えていくと思うと、おいそれとシャッターは押せない。
一枚も撮らない日もある。何日も空振りの日もある。でも、こいつを持って出かけるのが好きだ。お気に入りの時計をして、お気に入りのバックを肩から下げて、お気に入りのカメラを持って出かける。言い方は悪いかもしれないがアクセサリーの一部になってる気がする。
最近のデジタル一眼に魅力を感じないのは、アクセサリーにならないからだと思う。
オールドカメラに簡単に脱着出来るフィルム形のデジタルセンサーとか誰か作ってくれないかなぁ。過去の遺産がデジタルで蘇るとなったら世界中で喜ぶ人は多いと思うんだけどなぁ・・・。
(ローライで撮った作例はこちら→ローライフレックス)
2 Comments
>親知らず さん
デザインは機能の一部だと思ってます。
ついつい形から入ってしまう事も多いですが、機械は性能だけでは評価出来ないですから。
本当に好きなものを身の回りに置くようにしてます。
カメラ好きの人の気持ちは、全部は分かりませんが、
SONY好きな私は、スペックもともかくデザインが好きで買う事が多いです。
VAIOもデジカメもWalkmanも緑色です。
持っていて楽しい事も大事な要素と思っちゃうので。
そんな買い方、男性はしないだろうな、と思っていました。