円谷プロダクションから手紙が届いた。タイの『ソムポート・セーンドゥアンチャーイ』氏との係争についてだった。
ウルトラマン世代にとってはご存知の方も多いと思うが、簡単にいうとウルトラシリーズ6作品(『ウルトラQ』~『ウルトラマンタロウ』)の海外での版権がタイ人のソムポート氏にあるとして日本、タイ両国で提訴され争っている問題。日本では2004年に円谷側が最高裁でなんと敗訴。つまり初期のウルトラマンを生みの親である円谷プロが海外で展開しちゃダメよとなった。
ゴジラと違ってなんで初期ウルトラマンは海外に輸出しないのか?と思っていた人も多いだろう。売りたくても売れない事情があったのだ。なんでダメなの?なんでタイ人?という話は詳しくはこちらで→(Wikipedia)
自分も『ウルトラマンマックス』で地上パトロール車『ダッシュアルファ』のカラーリングの仕事をさせて頂いたので、ちょっとだけウルトラファミリー(?)になっているので、裁判の動向はとても気になっていた。
そして昨年、今度はタイの最高裁で円谷が全面勝訴となり、ソムポート氏はタイ国内でウルトラマンの版権を使用することが出来なくなった。詳しくはこちらで→(円谷プロ、ウルトラマンの海外における権利をめぐってタイ最高裁で勝訴)
これでようやく一件落着と思いきや、日本とタイでまったく違う判決が出ており、日本とタイ以外の国の場合はどうなの?という根本的な解決には至っていないらしい。
そして今度はそのソムポート氏から海外での利用権を譲り受けたという港区にあるユーエム(株)という会社が表れ、話はさらにややこしく・・・・。
自分もデザインの仕事をしているので著作権や版権に対して感心は高いつもりだが、作品に対する『権利』というのはとても難しい問題だと思う。音楽でもビートルズの版権をマイケルジャクソンが買い取ったとか、自分が作った曲なのに公の場で歌えないとか・・・。はたまた小室哲哉のように自分の版権を利用して詐欺を働く輩まで出てくる次第。
子供達の夢の存在であるウルトラマンが大人の嫌らしい世界でドロドロになっているのは悲しいね。
帰ってこいよウルトラマン!!
と声を大にして言いたい。
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