ギブソン・レスポール

日曜日は天気がよかったので一気にギターのメンテナンスを行う。今回はレスポール。ギターの中で一番好きなギターだ。ポリッシュで磨きチューニングを調整し、ネックのそりを点検しちょこっとづつ弾いて完了。とはいえ、それだけの作業でも半日以上掛かってしまった。

最初にギターを買ったのは今からちょうど35年前。1974年だった。当時はギターのギの字も解らなかったから、子供の小遣いでも買える怪しげな初心者ギターセット（トムソンギター！）をよく考えもせず買った。ストラトタイプとレスポールタイプの2種類があったが、迷わずダークサンバーストのレスポールタイプを選んだ。当時はKISS全盛の頃。ACEに憧れ、ジミーページを神と崇めていたので当然ギターと言えばレスポールだった。
ストラトを弾くギタリストの、流しのようなあの胸の辺りで弾くポジションがとにかく嫌いだったし、なにより白だの黒だの杢目の見えないギター自体が嫌いだった。
月々1,000円の30回払いで購入。買った瞬間は大喜びだったけど、一ヶ月もしないうちにあることに気が付いてしまった。それは、買ったレスポール、なんとディタッチャブルネック（ネックがネジ止めされてる）だったのだ。レスポールなのにネジ止め・・・・
それこそあまりのショックに倒れそうになった。ローンはあと29回も残ってる・・・。ガキの時分で毎月1,000円は大金だ。知らないというのは恐ろしいことで、初心者にありがちな、そして往々にして失敗するパターンの典型のような見事な間違いな買い物だった。
そんなことに気が付いてしまったもんだから、当然ちゃんとしたレスポールが欲しくて仕方が無くなる。全く弾けもしないのに楽器屋に通い、音楽雑誌を読みあさり、叔母に頼み込んで借金し、グレコのレスポールに代替えをした。
あの時のグレコのレスポールは今でも実家に大切に保管（保存？）してある。自分でペイントを塗り替えたり、ピックアップを交換したりと原型を留めてない状態になってしまったが、思い出が一杯詰まったギターなので、弾かなくても捨てることは出来ない。
考えてみたら、今でもこうしてレスポールが好きな気持ちは、35年前の自分と全く変わってないと思う。35年間にギターのコレクションはかなり増えてしまったけど、やっぱり行き着く所はレスポールだ。
ギブソン・レスポール万歳！