政治の事を記事にするのは好きではないのだが、ちょっと気分を害した発言があったので気が収まらないので書き連ねてみたい。
鈴木恒夫文部科学相が今日の記者会見で、大麻問題で日本相撲協会を解雇された露鵬と白露山の問題に対して「国際的な検査機関が認定した。何を今さら、というのが国民の感情だ。個人的には『恥を知れ』という気持ちだ」と厳しく批判した、という記事を読んで強い不快感を感じた。街の相撲好きのおっさんのコメントなら分かるが、文部科学省大臣という立場でこの発言は人格を疑う。
少なくとも文部科学省は教育・文化・スポーツを先導する立場であり、刑事責任が発生したわけでもない両力士に対して、公平性を欠く『恥』という罵倒を浴びせる鈴木恒夫という人物はいったい何様なのだろうか。「何を今さら、というのが国民の感情だ」と言い切るが、少なくとも一国民である自分は問題のちゃんとした究明と塩谷安男弁護士が提出した質問状には相撲協会はちゃんと答えるべきと思っている。「今さら」なんて決して思っていない。文化人気取りのこういう発言をする政治家が多いのには辟易する。
露鵬や白露山に肩を持つつもりは全くないが、検査で陽性が出ただけでいきななり解雇というのは早急過ぎるし変だと思う。警察が調べて実際に隠し持っていたとか売人から買ったという『証拠』や『事実』が出ているのならまだ分かるが、ドーピングの問題なら詳しく結果が分かるまで出場停止処分が妥当と思う。
時津風部屋の力士死亡事件で逮捕された現役の力士3人については「有罪刑となった場合には解雇とすることにして、刑が確定するまでは出場停止にする」としているのに、露鵬や白露山は逮捕もされていないし有罪になっているわけでもないのに、いきなり解雇である。あなたが会社でもし横領で疑われていきなり解雇になったらどう思うか。
人を殺した日本人力士は”刑が確定するまでは出場停止”なのに、精密検査ではなく簡易検査で陽性が出た外国人力士には”問答無用の解雇”。相撲界では大麻を吸う事は人殺しより重い罪なのだろうか。これがもし日本人力士だったらすぐに解雇していたのだろうか?もしかすると陽性が出ても揉み消してしまうのではないか?
上から目線で『恥を知れ』と言い切る大臣が長を勤めるような文部科学省だからこそ、いつまでたってもいじめや差別が無くならないのではないか。例え実際に大麻の常習犯だったとしても、その事実が白黒はっきりするまでは客観的に公平な立場で物事を言うのが長たる役目であろう。泣きながらご免なさいと言えば潔いのか。鈴木恒夫、己自身『恥を知れ』と言いたい。
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