祝、女川駅開通!
前回の石巻訪問に続き二度目の女川訪問。再び女川仮設商店街へ。今度はお茶屋で休憩しながら震災時の話を聞く。
—
2011.3.11。奥さんは高台に非難していたが、ちょうど旦那さんが自宅に戻ったときに津波にやられたそうだ。予想を遥かに越える巨大な津波。家は基礎からもぎ取られ波に飲まれる。旦那さんは家ごと流される中、必死に屋根に非難。
津波が収まったかと思うのも束の間、今度は猛烈な力が加わった引き波。家はわしづかみされたように瓦礫や自動車と一緒に沖に引っ張られて行く。奥さんは高台から家ごと流される旦那さんの姿を、なす術も無く呆然と見つめるしかなかったそうだ。
必死に屋根に掴まって振り落とされないように頑張っていた旦那さんが、ふと我に返えるとそこは女川原発近くの外海。辺りを見回すと陸から遠く離れ、まわりは破壊された家々や瓦礫が浮遊している。幸いにも家が箱船のようになってなんとか浮いている状態だったが、いつ海の底に沈むかわからない危機的状況。
すると、偶然にも無人の釣り船が流されて近づいてきた。即座の判断で飛び移るがバランスを崩し海に転落。どうにか片腕だけで船に掴まってようやく這い上がり、ずぶ濡れのまま隣に浮かんでいる我が家を横目に憔悴のまま一夜を明かす。
翌日沖に逃げていた漁船に救助され命からがら陸にもどったそうだ・・・・
—
壮絶過ぎて言葉が出ない。自宅の屋根に乗ったまま流される?雪が降るような低温でずぶ濡れのまま一夜を明かす?まるでスペクタル映画のような想像を超える現実。
でも生き残って本当によかった。
運命の分かれ道がなにかは解らない。でも生き残った者は生き残った証をしっかり伝え、聞いた者もそれを伝えることが大事だと思う。
日常の当たり前が当たり前でなくなる現実。旦那さんがいれてくれた抹茶が、腹の底に染み渡る。
4年目にしてのようやくの駅の開通。また賑わいある街に戻ることを願って!
Leave a reply